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「内村、教材の起動処理もうできた?」

会議を終えてきたばかりの森川は、椅子の背もたれに寄りかかり、時間をもてあましている雰囲気の内村に何気なく声をかけた。

「はい、できてます。」

「ちょっと見せてもらえる?」

「いいですよ...こんな感じです。」

テストユーザーでログインし、教材が起動する画面を見せながら、内村は少し得意気な感じだった。

「他の教材も大丈夫?」

「3つほどチェックしましたが、問題ないみたいです。見てみますか?」

「いや、それはいいや。それよりも、その3つの教材以外のテストってどうしてる?」

「えーと...」

困った表情をする内村。

無理もない。始めの頃は、十数個だった教材は、今では200個を超えている。

「手作業でログインして全ての教材起動を確認するのは、時間的に無理ですね...」

内村が見せたやり方では、テストに何時間もかかることは、森川もわかっていた。

そうでなくても、教材起動以外にテストが必要な箇所はたくさんある。

全く持って許されることではないが、教材起動ごときにかける時間はほとんどないのが実状なのだ。

困惑したままの内村に森川は助け舟を出した。

「ユニットテストをやってみないか?」

「ユニットテスト?聞いたことはありますが...」

馴染みのない話題に戸惑う内村のキーボードとマウスを自分の手前にずらし、ブラウザでJunitをダウンロードしてインストールする森川。

Junit.org

これが森川にとっても、実際のプロジェクトでユニットテストを導入した最初の一歩だった。


次回:最初のユニットテスト


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